ギューッと歴史と魅力/久御山・大松寺門前の神牛石神社
ご神体としてまつられ、人々の信仰を集めている神牛石

丑年の今年、牛を思い起こさせる石がご神体としてまつられている久御山町内の神社が注目を集めている。同町佐山双置の大松寺が管理する「神牛石(しんぎゅうせき)神社」で、子供から高齢者まで幅広い世代が関心を寄せる。
神牛石神社は大松寺門前の右側。社殿東側にそびえる高さ4㍍余りの十三重石塔が目を引く。
ご神体は牛がうずくまる形をした大きな石。同じく佐山にある雙栗(さぐり)神社の由緒書きには「天下さわぎあらん時は、此(こ)の石より必ず滴りおちて汗の如(ごと)し、まことに神異をあらわす奇石なり」と、その霊異が伝えられている。日本三大霊牛石の一つ。

佐山まなび塾の集いで牛の置物の写生に挑戦する子供たち

先月23日には、地元の歴史文化の継承や世代間交流に取り組む「佐山まなび塾」の児童と保護者ら30人が「みんな集まれ佐山っ子」の集いで同寺を参拝。牛をテーマに創作活動を続ける町内在住の画家、赤木睦代さんの指導を受け、子供たち13人が牛の置物をモチーフに写生に挑戦した。
この日、赤木さんは神牛石をイメージして描いた絵を同神社に奉納した。
まなび塾では牛に代わって子ヤギとのふれあいも企画し、子供たちの人気を集めた。
同塾運営委員会の坂正義さんは「めったに経験できないことを体験でき、子供たちも喜んでくれた」と充実感をにじませた。

神牛石神社の前で記念撮影に納まる健康ウオーキングの参加者たち

町シニアクラブ連合会(惠達男会長)は、第25回「健康ウオーキング」で先月28日に大松寺を訪れた。
町老人福祉センター「荒見苑」を発着点に、佐山の木津川沿いの堤防と同寺を巡る約7㌔のコース。年3回ほど開催している人気行事のウオーキングで、丑年に合わせて初めて大松寺に足を運んだ。
当日は14人が参加し、河畔や集落で散策を満喫。同寺で牛の絵馬などの授与を受け、神牛石神社の前で記念写真に納まった。
同クラブの長岡幸夫さんは「『1人でもくもく』というのも良いけれど、とりとめのない話をしながら歩くのはストレス解消になる」と話し、開始から10年になる健康ウオーキングの魅力を紹介した。