「無風空調システム」快く/田辺中央体育館
最新仕様に施した真新しい床面で初めて滑らせる上村市長と松村議長

田辺中央体育館で1日、リニューアルオープン記念式典が行われ、気流を起こさずに冷暖房できる先進的な空調システムの完工を祝った。
国内2例目という「無風の床面幅射(ふくしゃ)空調システム」を導入。アリーナ(1538平方㍍)の床下には、ベニヤ板3枚を重ね、さらにタラフレックス(床材)を接着。床を支える鋼製材の内部を冷暖房された空気が通りベニヤ板に冷風・温風を吹き付けて伝わることで床上約3㍍の空間の冷暖房を可能にする。
エアコンの空気を床面に噴流し輻射熱を利用するため、風の影響を受けやすいバドミントンや卓球、新体操などの競技でも快適なプレーが保障される。2階ランニングコースにも送風式エアコンを設置し、夏と冬の観覧も快適となる。
また、トイレのバリアフリー化を実現。個室面積拡大や手摺り、ベビーチェア、温水洗浄便座などの設置も進めた。工期は1月12日~3月31日までの約2カ月半。工費は約2億6200万円(うち国・府など補助約1億4300万円)。
地元出身でハンドボール女子日本代表の田邉夕貴選手(北國銀行)をゲストに迎えた式で、上村崇市長は「1987(昭和62)年7月にオープンし、翌年の国体でハンドボール会場となったのを機に全国小学生大会が続いている。世界中の皆さんを迎える準備が整った。大会と親睦、交流に活用を」と挨拶。松村博司市議会議長は「小学生ハンドボーラーの聖地として広く知られる場所。スポーツ振興と健康増進に役立つよう」と来賓祝辞を添えた。

小学生ペアが床上3㍍の冷暖房で無風のプレーを体験した

テープカットのあと、カローリング試投(市長・議長)や田邉選手のシュート披露、バドミントン試技(府小学生優勝ペアら)が行われ、市民がプレーを楽しむイベントもあった。