課題解決の手法を学ぶ/東宇治高「探究学習」
「答えのない問題」に対し、どう考えを進めるかを学んだ

府立東宇治高校(中村健史校長)で23日、1年生(7クラス280人)を対象に「探究学習」の授業が行われた。生徒たちは講義を聞き、課題解決型の学習について手法を学んだ。
ここ数年、府内で取り組みが始まっている「課題解決型学習」授業の一環で、同校では昨年度からスタート。府教育委員会で「主体的・対話的で深い学び」を実現する方法として位置付け、個人およびグループでの学習を推進している。
この日は、体育館に生徒たちが集まり、㈱マイナビ大阪支社の西一帆さんから「高等学校における探究学習とは?」をテーマに講義を受け、覚えた知識を披露するだけの従来の勉強とは異なる学習法を学んだ。
西さんは「課題を発見して解決していくことで社会は進歩してきた。皆さんも文化祭などで知恵を出し合い、出し物を考えたことがあるでしょう」と呼び掛け。「AIや機械にはできない、自ら考え行動し、周りと協力して解決していく力が必要になる」と話した。
具体的に、課題設定・情報収集・整理分析・表現とまとめ…の4ステップを説明。「かき氷を片手(だけ)で食べたい、そんな欲求が形になったのがアイスバー」とのエピソードを例に挙げながら「答えのない問題に対して、自由に意見を出し新しいアイデアを得る。うまくいかなければ、手順を繰り返す。部活や進路選択など生活全てに生かせる方法です」と励ました。
1年生たちは、この日の授業を皮切りに実際の探究学習を進める。秋以降、地域の課題を見つけ、解決策を考えるグループ研究に取り掛かる予定。