大雨の恐怖 屋形船が転覆、流出/宇治川
喜撰橋の下流で浮き沈みする転覆客船2艘…もう1艘は流出

21日早朝の大雨により、宇治川喜撰橋の下付近にに係留されている㈲宇治川観光通船の30人乗り屋形船3艘が転覆しているのを関係者が発見した。
例年、梅雨時など大雨の際には天ケ瀬ダムからの大量放流が行われるが、十分な対処方法がとられている。しかし、想定外だったのが、喜撰橋下の排水口から出てくる雨水。これが「鉄砲水」のようになって吹き出し、客船の横っ腹を直撃。3艘が次々と転覆していったという。
この衝撃で、船をつないでいたチェーンとロープの2重「もやい綱」のうち1カ所がちぎれ、1艘が流出した。
同社は客船11艘を保有するが、転覆したのは初めてのこと。
船はアルミ製で重さは約820㌔。流された船と転覆したうちの1艘にはエンジンが付いていた。

21日午後5時には毎秒885㌧放流を記録した天ケ瀬ダム

船本体の価格は約500万円と言われ、これに備品や30万円以上というエンジンを含めると被害は甚大。沈んだ状態で流されていった船は、見つかったとしても川底の岩などにより相当、破損していると思われる。

■天ケ瀬ダム885㌧放流
20日深夜と翌早朝の大雨により、天ケ瀬ダムの放流量は21日午前6時45分ごろから、宇治橋付近で毎秒500㌧を超え、午前8時から宇治公園(塔の島・橘島)への「立ち入り禁止」措置がとられた。
天ケ瀬ダムの放流は午後5時ごろには毎秒885㌧を記録。
川沿いを歩く人も、恐ろしいような宇治川の「うねり」を見て、息をのんでいた。

■宇治田原町奥山田では土砂崩れ

奥山田の川上にある「正寿院」と岳谷の「遍照院」を結ぶ連絡道でもある丸山湯船線で土砂崩れが発生した

宇治田原町で21日朝、町道丸山湯船線で土砂崩れがあり、午後3時ごろまで通行止めとなった。
地元での呼び名は「奥山田連絡道」。川上にある「正寿院」と岳谷の「遍照院」を結ぶ道でもあり、正寿院から約400㍍、遍照院から約450㍍の地点で山肌が崩れ落ちた。
町内(荒木)での観測時間雨量は20日午後11時が21㍉、午後12時が16㍉、そして21日午前6時が27㍉、午前7時が29㍉だった。
早朝5時からの2時間で56㍉の雨が降っており、山間の奥山田では、これ以上だった可能性がある。
崩れた箇所は法面が上滑りしたような崩れ方で、町道を埋めた土砂は約30立方㍍。
重さにして約50㌧で、午前10時ごろから約5時間かけて、重機により撤去。運び出した土砂はトラック25台分にも及んだ。
また、遍照院近くでも一部、地崩れがあり、宮垣内の町道奥山田天神社線でも山肌が崩れたが、道路を完全にふさぐことはなく、同日中に撤去された。