宇治田原町制施行65周年記念式典が30日、役場新庁舎で開催され、新たな時代を築く決意を胸に刻み込んだ。
必死に「過疎からの脱却」を図った1970年代。21世紀に入ると行財政改革というダイエットに汗を流し、絞り出したスタミナで新名神開通を見据えた「まちづくり」に挑む宇治田原。
30周年時に作られた「町の歌」が流れる中、始まったセレモニーでは、まず西谷信夫町長が「いろいろな意見や思いがある中、ともに手を携え、田原村と宇治田原村の合併という大きな決断をされた先人のご努力に改めて敬意を表します。新名神高速道路の全線開通というインパクトを最大限に生かし、都市計画道路宇治田原山手線や周辺道路の整備を、関係者が一体となったオールうじたわら体制で推進し、地域の賑わい・活力の創出による持続的な発展につなげてまいります。成長の種をまくことで『人がつながる・未来につながる・お茶のふるさと・宇治田原』という将来像を精励恪勤(せいれいかっきん)実現してまいりたい」と式辞。
谷口整町議会議長は「これまでの65年間は、社会・経済状況の各般にわたって、大きな変化の時代でありました。本町においては、行財政改革を進めながら道路・上下水道・教育施設をはじめ、住民生活に欠くことのできない社会基盤の整備が進められ、昨年には待望の新庁舎の開庁も行われたところであります。これもひとえに、住民の皆様をはじめ関係各位のご支援、ご協力の賜物」と、感謝の意を伝えた。
そして、自治功労者の会の弦川孝治世話役、徳田嘉弘区長会長ら来賓が見守る中、まちの発展に貢献されてきた歴代特別職、町議、永年勤続行政委員、各種団体・地域功労者の代表に表彰状を贈呈。
新たな自治功労者5氏が披露された後、西脇隆俊知事がビデオメッセージで登場。
「まず、新型コロナウイルスにつきましては、外出の自粛や店舗の休業など、1カ月余りにわたる緊急事態措置を講じてまいりました。新規感染者数は減少傾向にありますが、引き続き感染防止対策へのご協力をお願いいたします」とした上で「町政推進の三本柱に、みちづくり、拠点づくり、未来づくりを掲げ、山手線の整備や暮らしの安心・安全を守る司令塔の役割も担う新庁舎を建設されました。京都府といたしましても、新名神の全線開通の好機を捉え、その効果を地域全体の発展につなげていくため、町民の皆様としっかり手を携えながら、全力で取り組んでまいります」と約束した。
最後は感染対策で規模を縮小した式典開催への理解と協力に山下康之副町長が礼を尽くし、5年後の70周年が「輝かしい節目」となるよう『ムービング…動く宇治田原』への更なる支援を願った。