遂に9000人を割る/宇治田原町の人口
山手線開通、新市街地整備を人口増に結び付けたい宇治田原町

宇治田原町の人口が遂に9000人を割り込んだ。
住民基本台帳による11月1日現在の人口は8980人(男4509人・女4471人)。前月比は39人減(男17人減・女22人減)。世帯数は3755で前月から17世帯減った。
この1年間の動きを見ると、全体の人口は167人減。日本人は147人減で、外国人もコロナ禍による解職・帰国等により20人減っている。
◇  ◇
今から65年前の1956年9月30日、当時の田原村と宇治田原村が合併して宇治田原町が誕生したが、その時の人口は8273人。
その後、過疎化の波が押し寄せ、1972年には6899人まで落ち込むが、道路整備や工業団地の造成、新興住宅地の開発で上昇カーブを描き、2001年、21世紀の扉が開くと同時に1万人を突破した。
しかし、3年後の2003年から再び減り始め、1万263人をピークに07年には1万人割れ。
以後、年間100人前後のペースで減り、この11月で9000人を下回った。
27年ぶりの8000人台で、このまま減少が続くと、あと5~6年で町制施行時の人口に逆戻りしてしまう。
町は今、新たな変貌を遂げようとしている。
その軸となるのが「新名神高速道路」と都市計画道路「山手線」で、これにより車も、企業も、人も動かし、活気を呼び込もうとしている。
だが、この道路ネットワークが機能するのはいつなのか…。人口減少に歯止めをかける道筋は、霧に包まれているようだ。
◇  ◇
同町の高齢化率(65歳以上の比率)は10月1日現在で31・20%。1年前から0・81ポイント高くなった。
さらに75歳以上の比率は15・01%となり、初めて15%を超えた。
年代別人口では、14歳以下が前年同期から36人減の976人で、1000人を下回っており、構成比も全体の10・82%。高齢者人口の3分の1となっている。