総務省が昨年12月、自治体DX(デジタルトランスフォーメーション)推進計画を発表し、各自治体に、工程表作成などデジタル化推進を求めている。それに即応し、城陽市は今年4月、全庁的取り組みを進めるため、DX推進チームを設置。公募型プロポーザル方式で業務のデジタル化をサポートする民間業者を選定し、11日市役所内でプロジェクト「キックオフ」会合を開いた。
国は今年9月「デジタルの活用により一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会」との目標を掲げ、デジタル庁を新設。全国の市役所・町役場でも申請手続きのオンライン化も急速に動き始めている。
このうち、城陽市は、新名神の全線開通を契機に「人口減少の時代にあっても選ばれるまち」への進化を目指しており、新たなまちづくり『NEW城陽』にDXは不可欠…との認識のもと、府内他市に先駆けて全庁的なDX推進チームを設置。既存の業務内容の改善点を洗い出し「何をDXするか」など検討を進めている。
それと併行してDX推進に向けた計画策定作業等をサポートするデジタル分野に詳しい業者を公募型プロポーザル方式(提案5業者)で選考。その結果、NECネッツエスアイ㈱を契約先と決め、この日のキックオフ会合に至った。
席上、契約書を取り交わした奥田敏晴市長と同社の幸村和仁・関西支社長がそれぞれ挨拶を行い、DX推進により全業務内容をゼロベースから見直すことで職員の負担軽減、働き方改善が図れる。さらに、デジタル化によりスピーディーな窓口対応が図れれば市民サービスの向上にもつながることを、出席した推進メンバーの市職員らに改めて周知した。
この日は、事務局(政策企画課)から庁内全所属に「DX推進プロジェクト説明会の開催」「推進員の選出」が依頼され、この説明会の動画は全職員(会計年度を含む)が視聴する。各係から1人ずつ選出する推進員への説明会(対面方式)を12月1、2の両日に開くことも決まった。
なお、同市はデジタル化の中期的な方向性を議論し、その具体策を示すDX推進計画を▽来年9月=骨子案▽同12月=素案▽2023年3月=最終案…のスケジュールで作。順次、市議会へ報告する。