陽気に誘われ 春を満喫/宇治川さくらまつり
宇治川を進む花見舟。コロナ前の風景が復活した

宇治の春のイベントとして親しまれている第46回「宇治川さくらまつり」=宇治市観光協会(中村藤吉会長)主催=が2日、宇治川中州の府立宇治公園で開幕した。晴天に恵まれ、約4万5千人(主催者発表)の人出で賑わった。

伏見銘酒の試飲コーナーには行列ができた

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、20、21年と開催中止となっており、実に3年ぶりの開催。市観光協会によると、前回(19年)は初日に7万人以上の来場があったが、今回は4万5000人と、約6割の人出にとどまった。
2日は、吹く風にやや冷たさが感じられたものの、春の陽気に誘われて河川敷でシートを広げる家族連れや、花見舟の運行など、コロナ前の風景が復活した。

宇治署による防犯交通安全の啓発コーナー

メーン会場の橘島では「宇治川春の市」が開かれた。地元野菜や土産品、竹・木工製品、寿司や花見弁当、地場産品など約20店舗が出店した。
ご当地グルメとしてお馴染みになった「宇治茶漬け」のブースでは、うなぎ茶漬けなど3種を提供。鯛茶漬けは午前中に売り切れとなった。協賛の伏見酒造組合による銘酒の試飲も人気を集め、愛好者たちが列を作った。

城南木材製材組合による木工品販売のブース

宇治署による防犯交通安全の啓発コーナーでは、もぐらたたきの要領で反応速度を測定する「クイックアーム」や、酒を飲んで運転した場合の視野を確かめてもらう「飲酒ゴーグル体験」など、親子連れで賑わった。

■炭山陶器まつりも3年ぶり開催
各種のPRブースが設けられた宇治川さくらまつりと並行して、十三重塔がある塔の島では、協賛の炭山陶器まつり実行委員会(笹谷博委員長)による第43回「炭山陶器まつり」が開かれた。

3年ぶり開催の炭山陶器まつり。多くの人で賑わった

過去2年間は新型コロナ蔓延のため中止を余儀なくされたが、先月の委員会で3年ぶりとなる開催を決定。感染収束の見通しが立たない中、継続可能な形でのまつり実施を模索したという。
今回は約15の窯元が出店し、湯呑茶碗や食器、置物類など多彩な作品を展示即売。多くの人たちが足を運び、店員の説明を聞いたり品定めをしたりしていた。

■観光ボラガイド 募集受付中
まつり期間の午前11時~午後3時、宇治上神社、興聖寺、恵心院、萬福寺の4カ所で無料案内を行っている宇治観光ボランティアガイドクラブでは、第8期のメンバーを募集している。
現在約70人が活動中。応募資格は、宇治の観光に興味・関心があり、ガイド活動(週2日以上、1回につき原則4時間以内)に意欲を持って取り組める70歳以下の健康な人。
一般ガイド、源氏物語ガイド、外国語ガイド、福祉ガイドの4系統がある。英語、中国語、韓国語を話せる人歓迎。Eメールの送受信およびパソコンの基本操作ができること。
申込みは30日(土)までに、受講料5000円を添えてJR宇治駅前観光案内所へ持参する。当初の締め切りは先月末だったが、募集期間を延長することとなった。