緑が映える 新茶の便り/宇治「八十八夜・茶摘みの集い」
緑が映える茶園で宇治茶レディが茶摘み

茶どころ宇治から新茶の便りを送り届ける、宇治新茶「茶摘みの集い」(府茶業会議所=堀井長太郎会頭=など主催)が2日、宇治市宇治折居の茶業センター茶園と宇治茶会館で開かれ、茶どころから新緑の便りを発信した。

テープカットを行った堀井会頭(左から3人目)と来賓の皆さん

集いは、立春から数えて八十八夜にあたる5月初めに開いている。コロナ禍のため、一般参加者を招いた開催は3年ぶり。
午前10時の開始前には、待ちかねた人たちが受付で行列を作っていた。今回は感染対策で午前・午後の2部開催(各200人)とし、第2会場(同市白川の茶業研究所)は設けなかった。

焙炉(ほいろ)を使った手もみ見学コーナー

茶園前の駐車場で開かれた式典では、主催者を代表して堀井会頭が「今年は大きな気象災害もなく、新芽の生育は順調。この時期にしか味わえない新茶を存分に楽しんでいただければと思います」と呼び掛けた。
来賓の西脇隆俊・京都府知事、松村淳子・宇治市長、山井和則衆議院議員、西田昌司参議院議員が挨拶に立ち、祝辞を述べた。

玉露体験。感染対策でアクリルボードを準備した

会館1階で宇治新茶の淹れ方体験に参加した劉俊榮さん(28)、崔智善さん(28)=向日市=は「先月宇治に来た時に観光案内所のパンフを見て申し込んだ。煎茶は良く飲むんですが、他に無い、みずみずしい味だった」と話していた。
3階で石臼体験を行った二俣菜月さん(20)=宇治市=は「日頃はジュース類よりもお茶を良く飲みます。(臼は)重いのにちょっとしか抹茶が出てこなくて…お茶ができるまでには大変な労力がいるんだなと感じました」と笑顔だった。
このほか、玉露と抹茶の体験会や、産地当てクイズ、大抽選会なども開かれた。

■今秋に全国お茶まつり
この日の式典で、堀井会頭、西脇知事、松村市長が、今秋に開かれる第76回「全国お茶まつり京都大会」について触れた。
京都府での開催は2013年以来9年ぶり。8月下旬の全国茶品評会を皮切りに、秋にかけて生産者・消費者向けのイベントが開催される。
主な行事日程は次の通り。なお「全国お茶まつり」は、例年10月に宇治で開く「宇治茶まつり」とは別に開催される予定。
▽第76回全国茶品評会審査会(8月23~26日、宇治茶会館)▽出品茶入札販売会(9月13日、JA全農京都・宇治茶流通センター)▽全国お茶まつり式典・褒賞授与式(11月19日、宇治市文化センター)▽消費者向けイベント(同19~20日、宇治市内)。