断続的豪雨で土砂崩れ/宇治田原町奥山田
奥山田浄水場に続く清水谷川沿いの町道が土石流により完全に塞がれる

17日未明から18日朝方にかけての断続的な豪雨により、宇治田原町の山間部…奥山田地区では、河川が暴れるように被害をもたらした。
国道307号・茶屋トンネルを滋賀県方面に抜けたところから、左に入っていく町道8の8号線では土石流が発生。道路を完全に塞いだ。
奥山田浄水場に続く清水谷川沿いの道で、町では17日中に土砂を除去、仮復旧で通行可能な状態まで戻した。

大杉川から溢れた濁流が山肌を削って水田に流れ込み、稲をなぎ倒していった

一方、国道307号・大福トンネルを抜けて宇治田原カントリー倶楽部の手前を左に入る町道沿いでは、大杉川から溢れた濁流が山肌を削って落下。水田に流れ込んで、実りかけた稲穂をなぎ倒していった。
このほか、奥山田の集落でも複数カ所で土砂が崩れ落ち、住民らが不安な夜を過ごした。

■豪雨に流され男性死亡
そして、川に流されたと思われる男性が遺体で見つかった。
「軽トラが川に落ちている」との119番通報があったのは17日午前7時25分ごろ。
現場は奥山田白壁の木元川。警察、消防による捜索の結果、約200㍍下流、奥山田川との合流地点付近で男性(78)を発見したが、すでに亡くなっていた。
地元の人によると、男性は毎日、午前3時~4時ごろ、特定場所に一括配達される新聞を取りに行って、近所に配っていたといい、その途中で川に転落、車から出たところで激流にのまれたのでは…との見方があり、田辺署では当時の雨の状況なども含めて死因について調査を進めている。

なお、町では17日午後9時に奥山田ふれあい交流館と住民体育館に避難所を開設したが、利用者はなし。奥山田は18日午前8時に、住民体育館は同日午後5時に閉鎖した。
今後、週末や来週中頃以降も再び雨模様になるとみられており、地盤が緩み、山肌などが崩れかかっている場所には要注意。危険回避が重要だ。