ウナギ神通力に託す/宇治田原「大滝大明神祭り」
ウナギを1匹ずつ滝へ放った

ウナギを酒に酔わせて滝つぼに投げ込む雨乞い儀式「大滝大明神祭り」が1日、宇治田原町湯屋谷で古式にのっとり営まれ、秋の豊作を祈願した。
滝の上部に奉られている不動尊の使者であるウナギに酒を振る舞い放流すれば、たちまち天に昇り、雨を降らせる…との言い伝えにちなんだ伝統神事。
大滝は鷲峰山系から清流が集まってできた落差20㍍以上の滝。不動明王坐像は水難除けや無病息災にも霊験あらたかとされている。

祝詞があげられ、玉串を奉納した

今年もコロナ禍の影響を鑑み、参加者を限定した上で、平安神宮の名誉宮司である本多和夫氏を神職に、祝詞があげられ、玉串を奉納した。
そして、ウナギ3匹の口に神酒を注ぎ込むと、浅田平詔区長、辻井基博副区長、辻井和文宮総代長が1匹ずつ滝へ放った。
その時刻…午後1時8分。するとどうだろう、一天にわかにかき曇り、ザザザア~と大粒の雨が滝を打ったのである。
ウナギの神通力に参列者らが天を見上げた。