ウェブの力で地域活性化/府南部の市民団体
SNSで地元情報を届ける新事業をスタートさせた都築代表と天川副代表

フリーマガジンやウェブメディアの運営、屋外マーケットイベント開催などを行う合同会社DRAMATIC BASIC(都築紗矢香代表)=城陽市=は、山城地域全体をエリアに、若者たちにSNSで地元情報を届け、地域振興を目指す新事業をスタートさせた。地元自治体の広報紙などは充実しているが、まだまだデジタル情報の発信が少なく、若者層への伝達が不十分…という課題に着目。「地元を盛り上げたい」と意欲的な人を募集し、地元インフルエンサーとして活躍してもらう次代を見据えた取り組み。
インフルエンサーとは、一般的に「世間に与える影響力が大きな行動を行う人物のこと」を指す。
合同会社DRAMATIC BASICでは、地元が「大好き」「もっと応援したい」「拠点に活躍したい」…と、地域愛に燃える人々を募集。現時点で影響力があるかどうかは別に『地元(ローカル)インフルエンサー』との呼称で、インスタグラムやツイッターなどSNSで若者層をターゲットに情報発信する活動を企画した。
すでに城陽市や城陽商工会議所は事業開始当初から加盟団体となることが決まっており、市内のイベントや市民向け施策、企業支援策などの情報を、非営利の市民団体「DRAMATIC編集部」の活動として地元インフルエンサーたちに発信してもらう。
これと区別して合同会社DRAMATIC BASICは、月額5500円(税込み)を支払ってもらって地元企業に活用を促す。例えば、まちのパン屋さんが「新商品をPRしたい」と思えば、この月額費用を負担すれば、同じ月内なら何回でも地元インフルエンサーたちに情報をSNSで発信してもらえるという。
地元インフルエンサーたちに報酬は支払われないが「新商品を試食できたり、PRグッズをもらえる」など、やりがいを感じられる謝礼が得られる利点がある。
このほど城陽市役所で会見した都築代表と、市民団体「DRAMATIC編集部」の天川梢副代表は、事業開始時点で城陽市、宇治市を中心に10~40代の5人が地元インフルエンサーを志し、活動に意欲を示す人が徐々に拡大としていることを説明した。
活動を始めるきっかけとなったのは、城陽市などが行った「生理用品の無料配布」が10代の学生らにほとんど伝わらなかったこと。
今後、城陽市以外の府南部の市町村や商工会議所、商工会そして地元企業などに対して本格的に加入呼び掛けを行い、情報発信する側の地元インフルエンサーの輪も広げていく。
この事業に関する詳細は、合同会社DRAMATIC BASICのホームページ参照。HP内のQRコードから簡単に地元インフルエンサーの申し込みができるという。