地域貢献型「特別研究」、官学で連携協力/城陽市と京都府立大

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城陽市と京都府立大学との連携協力に関する包括協定の締結式が20日、市役所内で開かれた。今後は、地域貢献型特別研究(略称・ACTR)により市側からの提案に基づき、同大学が担当教員とマッチングを行い、ゼミの学生とともに、街中に入り課題解決に向けたフィールドワーク等を行う取り組みを開始する。
城陽市と府立大のつながりは深く、今年度の市民大学開講式で、塚本康浩学長が「私のダチョウ日記」をテーマにした講演を実施。川勝健志・山口美知代両副学長は城陽市出身であるなど今後の官学連携の取り組みによるまちづくり等への効果が大いに期待される。
協定締結はこの日になったが、すでに2018年度の「産業関連情報の総合的集約と、それを用いた地域産業情報支援および情報発信産業支援サイトのあり方と活用方策」(商工観光課)を皮切りに、4つのACTRが進められ、今年度は山口副学長が担当して、イチジク等の特産物の文化的・文学的・国際的イメージ調査とそれを活用したプロモーション研究が展開されるなど、市内での教員・学生らによる取り組みはスタートしている。
締結式には、市側から奥田敏晴市長、今西仲雄副市長、荒木正人理事ら、府立大学側からは塚本学長をはじめ、川勝・山口両副学長、菱木智一企画・地域連携課長がそれぞれ出席した。
挨拶に立った奥田市長は「府立大学は、府内の市町村から寄せられた地域課題の提案に対して共同研究に取り組まれるなど貢献されている。パートナーとして迎えられることは非常に心強く、喜ばしい」と期待感を示した。
これに対し、塚本学長は「府立大学は現場主義。教員と学生がまちを歩き回っている。ネタを拾い上げることで社会に役立ちたい。全力でやらせていただく」と決意の一端を伝えた。
奥田市長と塚本学長が互いの協定書に署名して記念撮影。懇談では、山口副学長がかつて奥田市長が営んでいた学習塾の教え子だったこともあり、和気あいあいの雰囲気の中、これからの官学連携協定へ向けて意見交換が展開された。
なお、府立大によると、教員・学生がまちへ出向くACTRのほか、公務員志向の学生が多いことから市職員を学内に講師として派遣してもらい職務内容の説明などを行ってもらうことも検討。さらに、若手職員を2年間、研究員とし大学へ派遣してもらう取り組みも行うという。
なお、府立大は、すでに宇治市・久御山町・京田辺市・宇治田原町など府内12市町と相楽東部広域連合と「包括協定」等を締結している。

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