久御山町の早春の風物詩、第33回「くみやまマラソン」(同マラソン実施委員会主催)が29日、町役場を発着点としたコースで3年ぶりに開かれた。木津川右岸堤防から見渡せる美しい景色を眺めながら、約800人のランナーが颯爽と駆け抜けた。
新型コロナウイルスの影響でここ2大会は中止。2020年以来の開催もいまだに終息しない感染状況を考慮し、定員を従来の2000人規模から1000人を上限に参加者を募集。コースも3㌔と10㌔の2コースとした。走り終えたランナーたちに好評だった豚汁の提供も取り止めた。
今回の申込人数は全国11都府県から計848人。このうち府内からは久御山町の93人を含む716人がエントリーした。種目は性別・年代別に計16種目。3㌔コースでは小・中学生の男女、10㌔コースでは高校生以上の男女が健脚を競った。
開始式では信貴康孝町長が「木津川ののどかでダイナミックなパノラマの景色を楽しみながら走ってください」などと開会宣言。特別表彰として、最北遠来者の浅井康志さん(56)=東京都=、最南遠来者の岡野哲也さん(61)=和歌山県=、最高齢男性の鳥塚佳男さん(79)=城陽市=、同女性の出島永さん(87)=同=に記念品(久御山町産野菜の詰め合わせ)の目録が手渡された。
この日は、先週に日本列島を襲った数年に一度の寒波もひと段落。3年ぶりの開催を祝うかのような青空が広がり、絶好のマラソン日和となった。
信貴町長の号砲により午前10時30分に10㌔の部、その5分後に3㌔の部がスタート。ランナーは優勝、完走、健康など、それぞれに思いを抱いて美しい景色が広がる木津川河畔を爽快に駆け抜けた。
ランナーは、沿道で見守る家族、住民、運営スタッフらの「ナイスラン!ファイト!がんばれ!」の声にペースを上げ、ゴールが近づき「もう少し!」との励ましには、最後の力を振り絞ってラストスパートを仕掛けた。
ゴール直後には、完走を労うスタッフによるスポーツドリンクの提供も。走破した選手一人ひとりには完走証が手渡された。