いざという時、躊躇せず/城陽「こども110番の家」

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近年、全国的に登下校中の児童、生徒が事件・事故に巻き込まれるケースが多発している。城陽市教委は今年度、日常生活の中で無理なく子供たちの安全確保、地域防犯力の向上につなげる『ながら見守り』を推奨するチラシを配布。市内10小学校には「こども110番の家」を児童や教職員らに周知するよう徹底を図るなど積極的な取り組みを展開している。
城陽市内では昨年10月、下校途中の小2女児が一時、車に乗せられ、連れ去られそうになる事件が発生。府警が捜査に尽力し、犯人の早期逮捕につながったが、いつ同じような事件が繰り返されるかもしれない…と、市民の防犯意識が高まりを見せている。
そこで市教委は、城陽署や地域住民らの協力を得る中で、庭木の水やりや買い物などを児童・生徒の下校時間に合わせて行ってもらうなど、無理なくできる『ながら見守り』を推奨。今年度から市内15小中学校の児童・生徒約5300人や各自治会、高齢者クラブ、民生児童委員らにチラシを配布して協力を求めている。
それと合わせ「いざ」という時に、躊躇なく通学路沿いにある「こども110番の家」に助けを求められるように…と、各小学校に児童や教職員に場所の周知を行うよう通知した。
これを受け、24日には久津川小学校(大槻収校長、317人)が「一斉下校」に合わせて、地域別に児童と教職員が通学路沿いにある『こども110番の家』を確認し、家の人と顔合わせを行った。
午後2時すぎから順次、一斉下校した地域別グループのうち「久世西」の児童たちと担当の教職員は、同校西門すぐの上野正勝さん(76)=平川区財産管理会顧問=宅を訪問。『こども110番の家』の看板を確認し、玄関先で上野さんに対し「よろしくお願いします」と挨拶した。
上野さんは昨年度から『こども110番の家』を引き受けたばかりだが「朝8時ぐらいには登校する子供たちを見守っています。最近、びっくりするような犯罪が起こっているので心配しています」などと話していた。
城陽署生活安全課によると、市内の「こども110番の家」は621戸にまで増え、久津川小校区には80戸ある。
今後も人目の付きにくい通学路などで〝地域の目〟を増やしていき、民警一体で子供たちを犯罪から守る気運を高めていくという。

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