半年間のけがれ清める/井手・髙神社「夏越しの大祓」
半年間のけがれを移した人形(ひとがた)を炊き上げる「人形神事」

1500年の歴史を伝える井手町多賀天王山の古社・髙神社(山本光則宮司)で25日、「夏越しの大祓」が行われた。氏子や地域住民ら約20人が参列し、半年間で心身に付いた罪やけがれを清め、無病足趾を願った。
夏越しの大祓は、12月の「年越しの祓」とともに、半年ごとに行われる平安時代から伝わる神事。
神事ではまず、氏子8人らが山本宮司に先導され、本殿前に設置された直径約150㌢の茅の輪を3回くぐり、祭式に臨んだ。その後、社務所前での「人形(ひとがた)神事」では、参列者が人を模した紙を左肩、右肩、左肩と3回こすりつけ、息を3回吹き掛けてけがれを移して火床に入れた。そして山本宮司による大祓奏上とともに燃え盛る炎で焚き上げられた。
舞殿と社務所には今年も風鈴が吊り下げられ、境内を涼しげな音色で包み込んでいる。この風鈴は多賀保育園の園児と多賀小学校の児童がつくったもの。昨年から山本宮司が依頼している。風鈴には園児、児童が好きな絵を描き、短冊には願い事や将来の夢を書いた。今年は約90個が吊り下げられ、9月1日まで参拝者の心を和ませるという。