正解のない問い考えよう/宇治・黄檗中「課題解決型学習」
𠮷田会長が茶室の説明を担当した

宇治市立黄檗中学校(齋藤英司校長)の2年生を対象に、市内企業と連携した「課題解決型学習」が行われている。5日は、1組の生徒39人が㈱宇治吉田運送(岡麻子代表取締役)=木幡東中=を訪れ、担当者の話に耳を傾けた。
総合的な学習(宇治学)の一環。実社会で直面する「正解のない問い」の解決策を考えながら、将来にわたって学ぶ姿勢を養うプログラム。1組では▽同社が開設した茶室「縁庵」の魅力を生かしたイベント▽地域の人が喜ぶバスツアーの企画…の2つに取り組む。
この日は岡代表が、縁庵ができた経緯と利用状況について解説した。𠮷田實子・同社取締役会長も講師役を務め、茶室や小間、水屋などを案内。手や口を清める手水鉢(ちょうずばち)の使い方、躙口(にじりぐち)が狭くなっている理由、掛け軸や生け花の重要性などについて説明した。
2人から「宇治は観光地で知られているが、受け入れ側の私たちが茶道文化に触れていく必要がある。気軽に茶室を利用できる施設を作ったが、一度に入れる人数には限りがある。駐車場のスペースも使いつつ、どんな催しができそうか考えて」と呼び掛けがあった。
なお今年度は、同社と㈱福寿園が連携企業となり「茶房の活用方法について」などの課題に2・3組の生徒たちがチャレンジしている。10月に中間報告会、12月に最終報告会を開く予定。