宇治市高齢者アカデミーの9期(21年度)生の卒業研究発表会が5日、宇治市槇島町の京都文教大学(森正美学長)「サロン・ド・パドマ」で開かれた。
同アカデミーは65歳以上の宇治市民を対象とした生涯教育事業。シニア世代の研究生として週1回授業に参加し、学びを深めている。
発表会で、国内で自殺率が最低といわれる徳島県の町を訪れた藤原小百合さんは、人々の価値観や思考パターンに注目。資料データを基に、どうせ自分なんてとは考えず政治などにも積極的に参加するような自己肯定感や、気安く他人に相談し合える危機管理能力を身につけている…と評価した。
また、足立静江さんら3人は、視覚障害者と一緒に市内の施設を訪れ、性別・国籍の違いや障害の有無を問わず誰もが利用できるUD(ユニバーサルデザイン)について考察。文化センターの階段は直線的なデザインのため段差が見づらいことなどを指摘しつつ、UDを作る側・使う側の双方が対話を重ね、障害の多様性を知ることが重要だとした。
このほか、自治会や福祉などをテーマに計6組が研究報告を行った。終了後には茶話会が開かれ、アカデミー卒業生による「ともいきカフェ遊々」が特別出店した。