設立10周年、盛大に祝福/山城eco木材供給協議会
「山城地域に木の流れを」と、同協議会の目標達成に協力を呼び掛ける水山会長

2013(平成25)年の発足から、今年で10年目を迎えた「山城eco木材供給協議会」(水山芳之会長=水山木材㈱代表取締役)は20日、パルティール京都=宇治市宇治樋ノ尻=で設立10周年記念式典を開き、盛大に節目を祝った。
同協議会は、木材の伐採、製材、販売など、いわゆる〝川上から川下〟までの計23社・組合の正会員と、近隣の森林組合の準会員、市町村などの協力会員などで構成。地球環境保全と地域活性化を基本理念に掲げ、「エコロジーで地域の人々の〝豊かな生活文化の実現〟に貢献する団体を目指す」ことを使命として活動。山城地域産木材の利用拡大のための供給体制の整備や、同木材を山城地域で利用するという概念の普及啓発を行っている。そして、公共・民間施設の木質化や土木事業での木材利用を促進する活動を展開している。
この日の記念式典には、同協議会の関係者のほか、来賓として府山城広域振興局の浅山尚紀局長、藤山裕紀子府議、園崎弘道府議、府森林組合連合会の森井一彦代表理事専務らが出席した。
開会挨拶では、水山会長が関係者への理解と協力に深い謝意を示した上で、同協議会の活動の3つの柱としてPR活動、公共工事への参画、府事業への協力の3つを挙げた。中でも公共工事における宇治田原町地域子育て支援センターの新築工事では、「原木の伐採、搬出、製材、加工、プレカット、施工など、全ての工程で会員企業が関わり、山城地域における木材加工のネットワークを確立した」と強調。そして「山城地域の木材を山城地域で使う、山城地域の木の流れをつくるという大きな目標へは、まだ道半ば。これに向かって一生懸命努力する。今後も温かい支援と協力を」と述べた。
来賓祝辞では浅山局長が「協議会と連携し、府内産木材の利用促進に関する施策を総合的に推進する。府民の安心・安全を確保するための森林整備を進める。引き続き皆さん活発な取り組みを期待している」、藤山府議は「木材の利用促進は人々の生活の質の向上に直結する。森林環境の整備、それにつながる木材の利用促進・供給に力を入れたい。〝川上から川下〟への円滑な流れをつくっていくことが重要で、議員としてその後押しをしていきたい」と、述べた。府森林組合連合会の青谷幹夫代表理事会長の「協議会の取り組みはSDGsの目標達成につながっている。様々な活動を通じて、地球環境と地域活性化により一層の貢献を」などとする祝辞は、森井代表理事専務が代読した。
10年間の活動を支えてきた歴代担当者も紹介された。
その後の記念講演会では、京都大学化学研究所の中村正治教授が「化学が結ぶうみやまあひだ~さとやま化楽工房を夢想して~」というテーマで講演。今後の活動の参考とした。