「祝祭」ハーブの奏で 節目祝う/「田原小」「宇治田原小」創立150年
創立150年式で校歌斉唱に力を込めた児童たち(田原小)

学制発布に伴う創立150年を迎えた宇治田原町立「田原」「宇治田原」の2小学校で10日、記念式典とコンサートが開かれ、児童と教職員、来賓らが節目を祝った。
1873(明治6)年9月に維孝館荒木小学校として始まった田原小では、創建当初からある維孝館門を毎日くぐる児童197人が顔を揃え、体育館に響きわたる校歌斉唱で幕を開けた。
はじめに、細矢和彦校長が「戦争や南山城水害、感染症といった苦難に見舞われた時も先輩たちは新しい工夫や、力を合わせて乗り越えてきた。受け継がれ変わらないものが3つある。維孝館門は、祖父母・父母らもくぐり通った。うれしい、楽しい、悲しい、がんばったことを全部見ている。2つに、地域の人たちの温かく優しい支え。3つ目は、未来の社会を切り開くこと。よりよい未来へ誓いの場。社会で活躍し、田原小に誇りを感じて」と挨拶。
来賓の西谷信夫町長は「田原小の歩みはこれからも模範として期待が寄せられる。これを契機に、ふるさとを愛し、21世紀をたくましく生きる人に」、浅田晃弘町議会議長は「これまでの卒業生に負けない立派な人に。勉強、スポーツ、力いっぱい打ち込んで。伝統を礎にますますの発展を」と祝辞を添えた。

母校で演奏を披露する内田奈織さん

そして、第2部は同校卒業生でプロハープ奏者の内田奈織さんをゲストに迎えたコンサート。
各種公演のほか、テレビ・ラジオに数多く出演し盲導犬育成支援に力を込め、「宇治田原の日本一の星空」を愛してやまない内田さんは、華やかなドレスを身にまとい盛んな拍手に包まれて会場に入り、元気よく子供たちに声を掛けて演奏がスタート。
「星に願いを」「となりのトトロ」「いつも何度でも」「ビリーヴ」やクラシックナンバーも織り交ぜ、楽器紹介と体験コーナーもふんだんに児童の心を引き付けた。
柔らかなハープのしらべに乗せ校歌を合唱した子供たちの笑顔が輝きを増した。
この日の午前には、宇治田原小でも式典と内田さんのコンサートが行われ、児童の健やかな成長を願った。