城陽市内10小学校に11日、米国メジャーリーグ・ドジャースの大谷翔平選手(29)からグローブが届いた。このうち、古川小学校(瀬尾充央校長)=上津屋境端=では、臨時全校集会が開かれ、児童らに真新しいグラブをお披露目。瀬尾校長から「野球しようぜ」という大谷選手からのメッセージも伝えられ、代表児童3人が早速、キャッチボールを楽しみ、喜びを分かち合った。
大谷選手は、2013年、プロ野球・北海道日本ハムファイターズへ入団以降、投手と打者の「二刀流」の選手として試合に出場。14年にプロ野球史上初となる「2桁勝利・2桁本塁打」を達成。16年には、投手と指名打者の両部門でベストナインをW受賞、リーグMVPに選出された。
そして、17年オフに、ポスティングシステムを利用して米国メジャーリーグのロサンゼルス・エンゼルスへ移籍すると、投打にわたる活躍で日本人史上4人目の新人王を獲得。昨年は、WBC日本代表として世界一に大きく貢献、MVPに選ばれたほか、メジャーリーグでも日本人を含む、アジア人史上初となる本塁打王を獲得した。
今季からは10年総額7億ドル(約1000億円超)の大型契約で、名門ロサンゼルス・ドジャースに移籍。さらなる活躍に注目が集まっている。
■全国の小学校に合計6万個送る
そんな野球少年の憧れ、大谷選手だが「私たちの次の世代に夢を与え、勇気づけるためのシンボルに」と、全国に約2万ある小学校に「3つずつ」グローブを寄付する活動を展開中。スポーツ庁を通じて昨年来、各市町村教委に贈呈時期の希望聴取があり、京都府内にも順次、グローブが届けられている。
そして、府南部のトップを切って、城陽市教委に9日、大谷選手からのグローブ計30個が到着。調整を経て11日、古川小学校で全校児童へのお披露目が行われた。
体育館での臨時全校集会では、まず瀬尾校長が「本日、古川小学校にも大谷翔平選手からのグローブが3つ届きました」と壇上で披露。大谷選手からのメッセージを代読したあと「皆さんで譲り合って大切に使いましょう」と伝えた。
瀬尾校長からグローブを手渡された児童会長が「大谷選手への感謝の気持ちで、みんなで仲良く大切に使っていきましょう」と挨拶。
さらに、学生時代から野球経験のある秋津久範教諭と、地元少年野球チームに所属する児童3人がキャッチボールをして大谷選手からのグローブの感触を確かめた。
児童らは「柔らかくて使いやすかった」「ずっと触っていたいぐらい」「夢はプロ野球選手」などと感想を述べ、それぞれの夢に向かって努力することを誓っていた。
瀬尾校長は「まずは全学年に回し、そのあと児童会でルールを決めて大切に使っていきたいと思います」と、大谷選手への感謝の言葉を伝えた。