まちの魅力発信、高校生が企画運営/久御山・クロスピア市「冬まつり」
コラボ商品を買い求める客に笑顔で接する生徒たち

まちの駅クロスピアくみやま=久御山町森南大内=で20日、『クロスピア市第7弾~第1 回すばるビジネスチャレンジ・くみやま冬まつり~』が開かれた。久御山の魅力を発信しようと高校生が企画運営したイベントに約1000人が訪れ、大いに賑わった。
クロスピア市は、企業や地域住民の交流などを目的に、久御山町産業売込み隊が個人や団体と共同で開く催し。今年度7回目の今回は、企業のブランディングやPR支援に開するコンサルティングを展開する合同会社DRAMATIC・BASIC(都築紗矢香代表)と府立京都すばる高校(貴島良介校長)の起業創造科みらい創造Fゼミ(3年生13人)の生徒たちが連携。同校が「より実務的な取り組みを」と同社へ相談し、実現した。
ビジネスを切り口に地元が抱える様々な課題について学んできた同ゼミの生徒たちにとって、今回のイベントは3年間の集大成。目的に▽企画、仕入、販売までの全てに関わり、本来に近い形でビジネスを実践する▽町内企業と連携して久御山町の魅力を伝える…という2点を掲げ、昨年9 月から準備。町内の協力飲食店とともに販売商品や値段などについて話し合いを重ね、コラボ商品を考案した。多来多来(焼き肉)とは和牛しぐれ煮おにぎり、とり天おにぎり、テクノパンの生地を使ったコロッケパン、光栄堂(和菓子)とは、みかんようかんを生み出した。町農産物直売所「旬菜の里」とは冬の旬野菜販売のほか、お得な「シイタケ片手つかみどり」、ザ・マーク(洋菓子)とはオリジナルクッキーがもらえるスタンプラリーを企画した。
そして迎えたこの日。午前10時の開始早々から好調な売れ行きで、2種のおにぎり計200個、コロッケパン30個、ようかん50セットが午後4時のイベント終了までに完売した。

スライム作りを楽しむ子供たち

また、親子そろって楽しめるようにと設けた「わくわく広場」(ワークショップ)では、ホウ砂を使ったスライム作り、トイレットペーパーの芯とペットボトルキャップなどを活用したゴーカート作りを生徒たちがサポートし、子供たちを楽しませた。模擬店やキッチンカーもイベントを盛り上げた。
イベント後半には信貴康孝町長も駆け付け、客の呼び込みに声を張り上げた。
同ゼミの小西一輝ゼミ長は「雨天にもかかわらず、全商品完売するとともに目標来場者数も達成できて良かった。小さいお子様や小学生のご家族連れに久御山町の魅力を少しでも知ってもらえたのでは」と手応え。「人と人がつながることの大切さや温かさを強く、深く感じることができた」と、企画から運営までの周囲の協力に感謝した。
同ゼミを担当する鹿俣拓也教諭は、「今回は生徒たちが1から全て考えた。点で学んできたことがこのイベントで線としてつなが
り、販売に至るまでの経緯が学べたのではないか」と振り返った。