交流深めまちづくりも/京田辺市ボランティア連絡協議会30周年

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京田辺市ボランティア連絡協議会(内藤康夫会長、44団体)の30周年記念式典は20日、市立中央公民館で開かれ、各団体会員や市民ら約300人が節目に心を合わせた。
ボランティアグループの連携・交流を深め、より盛んな活動を―と、1994(平成6)年に16団体で結成。
現在は44団体まで輪が広がり、高齢者や障害者、子ども・青少年、文化、まちづくりなど多様なテーマのもと結びつきを強めている。
当初から広報紙「愛のかけはし」を発行して情報発信に努め、ふれあいまつり開催をはじめ、他市町村のボラ連との情報交換と交流、障害者スポーツ大会への協力、東日本大震災時の募金活動なども行ってきた。

開会挨拶する内藤康夫会長

式は、和太鼓サークル「輪」の5人が勇壮なバチさばきを披露して幕開け。
内藤会長は「歴代の役員・会員らに敬意を表する。コロナ禍で制約を受けたが、状況に応じて活動を続けた。各団体のますますのご活躍を」と開会挨拶を述べ、飯田清恵・市健康福祉部副部長(市長代理)は「文化、まちづくりなど幅広い活動でまちの発展に貢献。重要な役割を担われている」と祝辞を添えた。

■縁…結んだり解いたり/上野千鶴子さん記念講演
式典後の記念講演会は、社会学者で東京大名誉教授の上野千鶴子さん(認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク理事長)を講師に迎え、「自己満足で何が悪い⁉ボランティアが創る社会」の題で論旨を展開した。

上野千鶴子さんが記念講演に

高齢者に必要なのは、「きょうよう」と「きょういく」。
すなわち、「今日の用」と「今日行くところ」だ、と笑いを誘う上野さん。
「ボランティアを選んだみなさんはどのような方々か」と続け、「ただ働き」「つながる」などのワードのほかに、「ボランティアの報酬とは何か」を提起した。
「やりたい人がやる。やりたくない人はやらない」「やりたくない人を強制しない」「やりたくない人はやりたい人の足を引っ張らない」の3原則を紹介。
「意識高い系ですねえ、の感想は、足を引っ張る嫌味」「お金にならない・感謝されない・評価がない」と説いて、「自己満足って立派な報酬ですよ」と強調した。
阪神大震災以降高まったボランティア熱、NPO法人設立の動きといった経緯に触れ、「やることがおもしろい」「仲間がいるのが楽しい」「この2つ。楽しくないことはやらない方がよい」と述べ、「日本は自助ファーストの社会。谷間を埋めるのが共助。新しいニーズに応えるのがボランティア。金・人・モノを動かす。知恵が必要。志だけではだめ。ネットワークとマネジメント」と声を強めた。
「本来縛る意がある絆よりも、結び解ける縁(えにし)を。加入・脱退自由で強制力がない。血・地・社縁を脱した選択縁(えん)を大切に」とアドバイスを添える。

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