2050年ゼロカーボン実現に向け住民ら議論/久御山
2つのグループに分かれてアイデアを出し合う環境ワークショップの参加者

久御山町は16日、ふれあい交流館ゆうホールで『環境ワークショップ』を開いた。町内に在住・在勤の12人の男女が、2050年のゼロカーボン実現に向けてこれから何をするべきかについてアイデアを出し合った。
町は昨年4月に「環境基本条例」を施行し、同10月には「久御山町環境基本計画(地球温暖化対策実行計画『区域施策編』含む」を策定した。気候変動に伴う近年の激甚化・頻発化する自然災害により人々の生活環境が脅かされる中、次世代を担う子供たちに住みやすい地球環境を残すべく、行政、住民、事業所の連携のもと、2050年の「ゼロカーボンくみやま」を目指している。
今回のワークショップは、町の環境政策のプロモーション事業の一環で、「ゼロカーボンくみやま」に向けたスタートアップとして開かれた。同計画の受託事業者でプロモーション事業もサポートする㈱ジャパンインターナショナル総合研究所の中村洋司主任研究員がファシリテーターを務め、地球環境の保全へ、次年度以降に住民が実施すべきプランについて、参加者にアイデアを求めた。
参加者は2つのグループに分かれ、テーブルを覆う模造紙に意見を書き出しながら自由に話し合った。その結果▽経済に対する捉え方を変え、子供たちに新しい価値観を伝えていく▽みんなで助け合って幸福感を得られるようなコンパクトタウンならではの町独自の生き方を構築する▽まずはゼロカーボンの必要性を認識してもらう▽わかりづらいゼロカーボンに対する定期的な出前講座の開催▽トラムなど次世代型交通の導入▽企業の敷地内にも植樹し、まち全体を緑で包み込む…など、さまざまなアイデアが飛び出した。
中村氏は、「力強い発信、提案をいただいた。一つでも形にし、参加したという実感を持ってもらえたら。今後、初期メンバーを中心により多くの人に関わってもらいたい。(ゼロカーボンへ)我慢強く継続していくことが大切」と話した。
町は「いただいた意見を次年度の事業に反映させていきたい」とし、今後もワークショップや学習会を開き、町の環境政策をPRしていくという。