茶のシーズン「萌芽」宣言/府茶業研究所
包葉の中から伸びてきた芽。約1カ月後に摘採期を迎えるという

新茶のシーズンが近づく中、宇治市白川の府農林センター茶業研究所で2日、一番茶の萌芽(ほうが)宣言があった。暖冬の影響で、平年の宣言日(4月4日)より2日早い発表となった。
調査茶園(やぶきた、180平方㍍)にある木の幼芽のうち、萌芽割合が70%になった場合に宣言が出される。茶農家に対し、覆いや肥料のタイミングを計る材料としてもらい、霜害への注意や対策準備のため毎年行っている。
1・2月は暖冬傾向(平年比プラス0・6度、同1・5度)のため、芽が早目に動き始めたが、3月の平均気温は7・1度(平年比マイナス0・7度)と低く推移し、トータルでは平年並みになった。
2・3月の降水量は平年比の114%、166%と多かったが、湿害など成育にダメージが加わるほどではなかったという。
大阪管区気象台の発表によると、4日ごろから9日にかけて平年より2℃以上の高温が予想されており、同所では被覆開始時期が遅れないよう呼び掛けている。