黄金色の「麦秋」到来/久御山町佐古地区
刈り取り作業が始まった佐古地区の麦畑

久御山町の佐古地区で、麦が熟す「麦秋」の季節を迎えた。生産者らによる刈り取り作業が始まり、コンバインのエンジン音が周辺に響いている。
同地区では1980(昭和55)年から休耕田を活用した麦栽培がスタート。佐古麦生産組合(神村善正組合長、10人)が、約半世紀にわたり久御山高校周辺の4・5㌶で共同栽培している。
府内での麦の生産は、亀岡市を中心にその以北で盛んだが、南部では久御山町のみ。6年前から、「ニシノカオリ」に代わって、グルテンが強くパンなどへの加工適性に優れた小麦「せときらら」を栽培している。
近年は、麦を倒伏させるなどし、収量に影響を及ぼすイタリアンライグラス(イネ科)との戦いが続いている。その種子を腐らせるため、刈り取り後に水を張るなどの対策は行っているものの、効果は限定的といい、昨年の収量は平年の12~13㌧を下回る8・7㌧だった。
生育状況と水分量を見極めての刈り取りは、今年は2日からを予定していたが、悪天候のため3日からに変更。昨年より2日遅いスタートとなった。
今年も、黄金色の中に緑の部分(イタリアンライグラス)がところどころに見られるものの、生産者の一人の藤村和夫さんは、「今年は10㌧ぐらいはいくかな…」と、昨年を上回る収量を期待している。
収穫作業は今週末まで続く。
なお来年度は新市街地(みなくるタウン)整備のため、作付け面積が2・7㌶に減少するという。