久御山町立御牧小学校(神村美貴子校長)で12日、「きょうと食いく先生」を招いた授業が行われ、総合的な学習で野菜や農業についての学習を進めている3年生児童23人が、地元農家から京野菜についての知識を深めた。
府は、学校や保育所、地域等での体験型食育を支援するため、農作物の栽培や加工・調理等の食農体験指導を行うことができる専門家を「きょうと食いく先生」として認定し、広く派遣している。
この日、同校を訪れたのは、京野菜の一つであるコマツナなど、葉物野菜を中心に生産している坊政・岡井農園=坊之池=の岡井良太さん(35)。
授業の前半では九条ネギ、聖護院ダイコン、賀茂ナスなどといったブランド京野菜が誕生した経緯や流通経路などを説明。久御山は良質な淀苗生産で有名なことも紹介した。
後半は、岡井農園で生産しているコマツナ、ミズナ、キクナなど11種の野菜を持参し、児童たちに実際に香りなどを感じてもらった。種まきから収穫までの作業の様子や苦労も伝えた。
久御山野菜への誇りも芽生えさせた児童たち。最後は岡井さんを質問攻めにし、積極的に知識を吸収。アプリ「メタモジクラスルーム」を活用し、報告書にまとめるという。
岡井さんは「手間ひまかけて作っている野菜。残さずに食べてもらえたら」と話した。