
宇治市総合福祉会館は内装の大規模改修を終え、3月1日(土)から貸館を再開する。一部を除き二足制を改めて一足制とし、様々な障害に対応した多目的トイレを新設。1階にオープンスペースを配置し、2階では浴室・脱衣所を廃止してシャワー室、多目的スペースを設けた。
総合福祉会館は1983年1月に建設され、高齢者、身体障害者、子育てなど福祉関係団体が集まる「福祉活動の拠点」。築40年が経過して施設が老朽化しており、長寿命化工事実施にあたり、機能充実を求める声に応え、昨年7月から貸館を停止し、リニューアル工事を進めてきた。
ようやく工事が完了し、21日に関係者に内部を公開した。入口から入ると、下駄箱は撤去され、これまでの二足制から一足制に変更。3階大広間、2階茶室など一部を除き、各階、全てのフロアで下靴のまま移動するスタイルに改めた。
1階は第1研修室をオープンスペースとしてリニューアルしたほか、市社会福祉協議会の事務局スペースを約1・3倍に拡張。2階は浴室・脱衣所を廃止し、シャワー室のほか、少人数の利用にも対応できる音響・映像設備を備えた多目的スペースを新設した。

また、1~3階のトイレを全面改修し、洋式便器を中心としたほか、多目的トイレは、車椅子、オストメイトにも対応し、様々な障害を持った人が利用できる施設とし、転倒時のSOSボタンも低い位置に設置。半身マヒにも対応できるよう、階によって便器の向きを変える配慮をした。
相談室は従来の3カ所から5カ所に拡張した。授乳室も新設。全館LED照明を採用し、明るい雰囲気に生まれ変わった。
3月1日の貸館再開に向け、市社協の事務局も25日(火)に復活。一時的に市役所、うじ安心館などに分散していたが、元に戻す。
なお、大規模改修は来年度も続けられ、屋上の防水改修、外壁改修、会館前庭の整備などを予定。基本的に休館はしないが、停電を必要とする工事の際は短期間の休館を見込んでいる。