天ケ瀬ダムで60周年記念式典/宇治
記念絵画「時を超える天ケ瀬ダム」の除幕式で拍手が送られた

淀川水系の多目的ダムとして設けられ、京都~大阪の都市部を見守る天ケ瀬ダム完成60周年を記念したイベントが8日、同所で開かれた。記念ツアーの参加者を含め100人以上が集まり、節目を祝った。
ダムは1953(昭和28)年の南山城大水害を教訓に、洪水調整、発電、利水(飲み水供給)を目的に59年に着工、東京オリンピックが開かれた64年に完成した。総貯水容量は2628万平方㍍で、甲子園球場の約50杯分に相当する。
市街地からも近い都市ダムは宇治の新たな観光地としても注目され、優美なアーチ式ダムの下流側の放水口までの堤の高さは73㍍。上流のダム湖は、羽根を広げた鳥の姿に見たてて「鳳凰湖」の愛称が付いている。

立命館大学チアリーディング部の演技

式典では、淀川ダム統合管理事務所の善本隆典所長と来賓の松村淳子宇治市長が挨拶。ゲストの宇治市観光大使「抹茶ーず」熊井友理奈さんが「魅力的な観光資源と雄大な天ケ瀬ダムが一体となり、多くの人々が集い、笑顔で溢れる街になるよう、みんなで力を合わせて盛り上げていきましょう」とする賑わい宣言を読み上げた。
トークの後、京都芸術高校の美術部生徒が制作した記念絵画「時を超える天ケ瀬ダム」のお披露目があった。立命館大学応援団チアリーダー部PeeWeeS!のパフォーマンスもあり、会場から拍手が送られていた。

ツアー参加者たちがキャットウオークを降り間近で激流を眺めた

記念ツアーでは2グループに分かれ、200段ある通路階段(キャットウオーク)を降りてダム見学。10分間の観光放流があり、3基のゲートから放たれる激流をじっくりと眺めた。