京都府内最大のウメの産地、鎌倉末期から680年の歴史を誇る城陽市の青谷梅林で、梅干しや梅酒、和・洋菓子づくりに人気がある大梅『城州白(じょうしゅうはく)』の収穫が最盛期を迎えている。
今年は、春先に気温がグ~ンと高くなる日が少なく、ミツバチの受粉がうまくいかなかったためか…特に晩生の「城州白」の収穫量は半減する見通しと語るのは、JA京都やましろ城陽果樹園芸部会の会長を務める池野勝信さん(67)=同市中出口=。
ただ、中地域に所有する梅林10カ所・計1㌶では近年、増産に意欲を示す『城州白』の実が、黄色味を帯びた完熟状態となりつつあり、後継者の長男・元紀さん(38)ら家族で今月19日から収穫を始めた。
池野さん方では、城州白の収穫量は半減するものの「出来は上々で、香りや肉質は良い」と品質に太鼓判を押し、今月いっぱいまで実を獲る作業を続ける。これらの実は、梅酒づくりに力を入れている地元の「城陽酒造」や、高品質なウメ商品を製造販売する「おうすの里」などに出荷される。
なお、青谷梅林では、約50戸の農家が総面積20㌶の畑でウメを栽培。そのうち、城州白は10㌶。年間の総収穫量は約90㌧で、城州白は約40㌧を占める。