「久御山町のコロナ対策は」「浸水が次に起こった時、どう対応する」―。府立久御山高校(中田佳代子校長)の1年生が23日、同町について探究した成果を校内で発表した。医療や防災、環境、まちの活性化などに対して自分たちで問いを立て、導き出した答えを紹介し、若者の目線から提案した。
同校1年生258人は、高校の新学習指導要領(2022年度から完全実施)で「総合的な学習」から変わる「総合的な探究」に先駆けて取り組んできた。
今年度の授業では久御山町を題材にグループで研究を深め、この日、7クラスから各代表1組2~3人の代表メンバーが体育館でプレゼンを行った。1年生全員で審査したほか、京都光華女子大学短期大学部ライフデザイン学科の鹿島我教授に評価と助言を仰いだ。
代表メンバーは「医療体制」「防災」「環境問題」などについて、テーマを設定した理由、考察、提案まで7分の持ち時間で発表した。
町の観光で「一人でも楽しめる場所や写真映えするスポット」、工業では「国外からも積極的に留学生を受け入れる企業などを増やしてみては」と説明。防災では、町の同報系防災行政無線の聞こえ方に個人差がある課題について、大災害時に限定した緊張感をあおるサイレンを鳴らしてカバーする案も挙がった。
審査では、「町のスポーツイベント」でスポーツを通じた住民の健康づくりや社会的効果などを力説した5組の山﨑真皓さん、米田希音さん、田原嘉悦さんが1位に輝いた。
3人は、町内産ホワイトコーンの計量値を競う「トウモロコシ選手権」や、クイズを解きながら町内の神社などを巡るウオークラリーなどを例示。「幅広い世代の仲を深め、安全安心なまちへ。町民に久御山を知ってもらい、もっと好きになってもらいたい」と訴えた。明快な発表で高評を得て、「久御山の人口や広さ、住んでいる人の生活など、これまで考えなかったことを調べたりできた。自分も活性化の活動に貢献していきたい」などと話した。