城陽市富野の荒見神社（青山浩然宮司）で30日午後５時から、今年前半のけがれを払い、残る半年の無病息災を地域住民が祈願する「夏越の祓い」が執り行われ、境内は熱心な参詣者でにぎわった。
境内には、前日に同神社の宮総代（放示和彦総代長、６人）が用意した高さ約１・８メートルの茅の輪が据え付けられ、訪れた市民らが順々にくぐって「残り半年も無病息災で」などと祈った。
それに先立ち、午後４時15分からは境内で、「おかげ踊りを広める会」（工藤香代子会長）による踊りの奉納が行われた。
おかげ踊りは、江戸期に各地で流行した伊勢神宮への集団参拝の際に行われたもので、市内では約40年前に乾城地域の保存会が中心となって復活、継承活動が始まり、それを広める会が受け継ぎ、全市的なうねりとなるようオリジナルの踊りを考案するなど努力を傾注している。
この日は、編み笠に着流し姿の広める会メンバー18人が参加。扇を手に輪になって、ＣＤプレーヤーから流れるお囃子や三味線、太鼓などの音色と、「ええじゃないか、ええじゃないか」の音声に合わせ、しなやかな所作の踊りを披露した。
演目は乾城に伝わる踊りと平成バージョンをミックスさせた「おかげ踊り」と「おかげ音頭」そして開近の「２０２０東京五輪音頭」。メンバーらは、軽快な節回しに身を委ね、茅の輪をくぐり、そのシーンを激写すべく、多くのアマチュアカメラマンが盛んにシャッターを切った。