城陽市内には、全市域にくまなく71カ所の「郵便ポスト」が設置されている。そのうち、33カ所のポストに大災害時の指定緊急避難場所を周知するステッカーが貼り付けられた。近畿2府4県で初めての取り組み。
同市と市内郵便局は昨年10月、包括的連携に関する協定を締結。集配業務も行う普通局の城陽郵便局と8つの特定郵便局、そして市が一丸となって、市民の安心安全や生活の利便性向上へ知恵を出し合っている。
その第1弾となるのが、近畿で初めての取り組みとなる郵便ポストへの指定緊急避難場所を周知するステッカー貼り付け。
市内45カ所の指定緊急避難場所は、地震や洪水など大規模災害が発生した場合、真っ先に身を寄せる重要な場所。しかし、平常時には、なかなか関心を持つ人が少なく、市は①洪水②大規模な火事③土石流④がけ崩れ・地すべりが発生した場合、近くの避難所が利用できるかを「〇」「×」で明示したA6サイズのステッカー【写真】を作製した。
これらを27日までに郵便局側の協力で各ポストの左右側面に貼り付け、その締めくくりとして同日午前10時から市役所前のポストで、奥田敏晴市長と各郵便局長らが勢揃いする中、貼付式が行われた。
会場には、防災担当の本城秋男副市長、河合寿彦危機管理監、それに市議会一般質問で「郵便局との連携協定」を提案した平松亮市議(自民)も列席した。
大山龍示・城陽今堀郵便局長は「全国のあらゆる場所で災害が発生する中、指定緊急避難場所のステッカーをポストに貼り終え、ある意味、協定に基づく活動のスタートが切れたことをうれしく思う」と挨拶した。
また、奥田市長は「熱海の土石流被害で、今も避難生活を強いられている方もおられる。市民の皆さんに安心安全な生活を営んでいただくことの大事さを痛感している」と述べ、庁内に場所を移して局長らと意見交換を行った。
なお、市内各郵便局では、避難情報に関するポスター(内閣府作製)や市内の防災マップ、安心・安全メールの登録案内などの店内掲示も行っているという。