京田辺市北部在住の利用者らの利便向上へ―同市山手中央のスーパーマーケット「フレスト松井山手店」北棟にオープンした「無印良品」に市立図書館で借りた本を返却できるブックポストが新設された。開始から１カ月で７００冊を超える利用があり、新たなオプションに喜びの声が広がっている。
ＪＲ松井山手駅直近に、世代を問わず人気の無印良品が誕生。
先月25日のグランドオープンに合わせて京田辺市立図書館では、趣向を凝らした外観を備えた図書返却のための「ブックポスト」を設置し運用を始めた。
現在、ＪＲ京田辺駅すぐの中央図書館をはじめ、北・中部住民センターに分室を構える。
北部センターがある大住よりも北にあるＪＲ松井山手駅周辺でサービス充実を考えていた同市。
京阪ザ・ストア「フレスト」（ＦＲＥＳＴ）の北棟ではＴＳＵＴＡＹＡが店を閉じ、その後に若者、熟年層などにも人気が高い無印良品がオープン。
大型商業施設に入ることが多いという全国約５００店の中でも、「ブックポスト」設置は初という。
地元貢献を理念に掲げる無印は周辺リサーチの際、「読書への意識が高い」と分析。
何か出来ることはないか―市と協議していく中、ブックポスト設置で意見が合致。
一般的で無機質な体のスチール製をやめ、府内産木材を使った商品棚など温もりを感じさせる雰囲気にマッチした木材のイメージを全面展開させたポストを制作。
先月27日から実際に回収が始まり、今月20日時点で約７５０冊の返却があった。
週３回の回収で、多い日には２００冊ほどが返却されるという。
中央図書館の釘本容子館長は「店内の雰囲気と合う三角屋根のかわいいポスト。たくさん利用してください」と呼び掛ける。
無印良品の営業時間は午前10時～午後９時。
ほかに市内では、近鉄新田辺駅「駅ナカ案内所」（午後５時まで）とミライロ（南部まちづくりセンター、午後10時まで）の２カ所で図書返却スポットを設置。
２カ所では職員に本を手渡す。
ミライロではウェブ予約した本の受け取りも可能で、移動図書館が雨天の際は中止となるためミライロでの貸出・返却が南部地域での利便を高めている。