久御山町が、子育て家庭を応援しようと今年度に創設した事業「はぐくみ定期便」の出発式が16日に開かれた。町職員、町議会議員らが新事業の開始を祝った。
「はぐくみ定期便」は、町内在住の生後3カ月から1歳までの乳児とその保護者を対象に、町の産前・産後訪問支援員が月1回、おむつなどの育児用品を手渡すとともに、子育てに関する悩みや相談にも乗ることで継続的に見守り、保護者の精神的・経済的負担を軽減するアウトリーチ型の事業。府内では同町が初めて実施するという。事業費は396万4000円。
対象家庭には、赤ちゃんが生後2カ月を迎える月に町子育て支援課から案内が届き、郵送あるいはQRコードによるオンラインで申請を行う。受け取れる育児用品は、①おむつ(3種類)、おしりふき、ベビーフード、布おむつ、おむつカバーの中から2つ、②粉ミルク(3種類)。①、②のどちらかを選択する。満1歳の誕生日月まで毎月、訪問した支援員から手渡される。
この日、町役場庁舎正面玄関で開かれた出発式には、信貴康孝町長、中村繁男副町長、西野石一民生部長、佐野美奈子育て支援課長のほか、町議会議員も参列した。
信貴町長は「子育てをする中で、不安感や孤独感を抱く人は少なくない。さらにコロナ禍で人と人との絆も失われている中、今年度の予算を『絆の再構築予算』と名付け、数々の施策を盛り込んだ。その一つが『はぐくみ定期便』。安心して子育てができ、子育てを楽しめる心が持てる一助になれば。これまでの産後ケア事業、親子教室などと相まって、町全体で子育てが展開されることを期待している」と挨拶するとともに、これから毎月各家庭を訪問する支援員を激励した。
佐野課長の事業説明に続き、訪問車両に貼り付ける「久御山子育て応援・はぐくみ定期便」と記されたマグネットと、この日の訪問で手渡される紙おむつが、信貴町長から赤いジャンパーを着用した訪問支援員へ引き渡された。その後、訪問車両は参列者の拍手を受けながら、最初の訪問先である御牧校区へ出発した。
なお今月の訪問件数は、御牧校区11件(16日)、佐山校区16件(17日)、東角校区22件(18日)で計49件の予定。こども園での配布や来庁などが計21件あるという。