「宇治川の鵜飼」のうち、鵜匠と鵜をつなぐ追い綱を使わない「放ち鵜飼」を見ることができる、「鵜匠講演と『放ち鵜飼』見学ツアー」が3日、京阪宇治駅近くの「お茶と宇治のまち歴史公園」で始まった。(公社)宇治市観光協会が主催、昨年秋に続く2シーズン目の取り組み。
この日、見学に先立ち、沢木万理子鵜匠が交流館「茶づな」で講演。放ち鵜飼に登場するウミウ(愛称=うみうのウッティー)のふ化を捉えた映像などを紹介した。ウッティーは、国内で初めて人工ふ化によって生まれたウミウで、鵜匠を親だと思い込んでいることから、放ち鵜飼の実現に至った経緯がある。
講演の後、参加者は、史跡太閤堤跡の池に移動し、実演を見学。沢木さん、江崎洋子さん、鈴木奈緒美さんの3鵜匠が、放ち鵜飼を披露した。
登場したウッティーは9羽。カゴから出されると、鵜匠の手から羽ばたいて池へ着水。鵜匠らが餌のアユを放すと、水面下に潜って捕獲し喉元に蓄えた。呼ばれて戻ってきたウッティーの喉から鵜匠がアユを何匹も吐かせると、客席から「わあ」と歓声が上がった。
同ツアーは、17日(土)の予約がまだ可能。沢木鵜匠は、「放ち鵜飼は、まだ経験が浅い。回を重ねるごとに良くなっていくと思う。皆さんに楽しんでいただけるようにしたい」と話した。
ツアーの詳細確認や申し込みは、同協会ホームページから行うことができる。申し込みは催行日の6日前が締切となる。